小さな子と一緒に過ごす夏。
暑くて公園にも行かれず、エアコン、虫、汗も、日焼け・・・気をつけることもたくさん。いやいや、でも、楽しいことも山盛りの夏です。遊ばないともったいない!
まずは絵本で夏ならではのお楽しみを見つけて見ませんか?小さな子と夏を楽しむための、選りすぐりの絵本10冊をご紹介です。
1 とにかく暑い!
「あついあつい」
あついあつい、どこかに涼しいところはないかな・・・汗をかきかき歩いてきたペンギンが、やっと見つけた日陰でひとやすみしていると、影がむくっと動き、「だれ!ぼくのひかげですずんでいるのは」。それは、あざらしの影だったのです。
ぼくだって暑いんだよ・・・ふたりとも汗をかきかき、涼しいところを探します。でも、やっと見つけた影は、かばのもの。今度は3匹で日陰を探しますが・・・
じりじりと音が聞こえてきそうな、まっ昼間。オアシスのような日陰は束の間で消え、汗のしたたる放浪は、仲間をふやして続きます。けれど、だからこその、あの場所を見つけた動物たちの、飛び上がらんばかりの表情。ザッブーン!は、流した汗の分だけ、気持ちがいいものです。(2歳くらいから)
2 夏といえば・・・やっぱり水遊び♪
「ぞうくんのさんぽ」
かけたり、飛ばしたり、動かしたり、沈んだり、浮かべたり、自由自在の遊び道具。冷たくて、体の全部で感じることができて、キラキラきれいで、音も涼しい。とりあえず水につけておけば、子どもたちは、ごきげんです。
お散歩中のぞうくんが、かばくんわにくんかめくんに次々に出会い、背中に乗せて歩いていると・・・
最後の、うわーっ どっぼーん!がたのしくて、小さな子たちが何度も、何度も、たのしむ絵本です。水の中に落ちても(落ちたから??)もちろん、みんなごきげんです。(1歳半くらいから)
こちらでも紹介しています→https://kotori-ehon.com/kotoribunko/zousanpo/
「こぐまちゃんのみずあそび」
水遊びの絵本といえば、こちらも外せません。
ジョーロで遊んでいたこぐまちゃん、ジョーロからホースに変わり、あたり一面水びたし。お次は、水たまりに葉っぱの船を浮かべて・・・最後は泥遊びをして、おうちでシャワー。
子どもの遊びが発展していく様子も楽しい、いろんな水遊びがいっぱいの絵本です。(1歳半くらいから)
海の近くのわが家ですが、4年生の長女も、お風呂のように毎日はいるビニールプールは、まだまだ夏の必需品。水遊びは永遠です。
3 夏にかかせない風物詩あれこれ
「はなびドーン」
濃紺の夜空に、シューっとひと筋。次のページで、パンッ、ドーン、キラキラキラキラ・・・と花ひらく。ただ、その繰り返しの、単純な絵本なのですが、菊、牡丹、柳、大きいの、小さいの、ハートや星型、ひとつ、ふたつ、みっつ・・そして最後は、乱れ打ち!
暗い夜空に鮮やかな花火上がる様子が、シンプルにたのしめます。
小さな子向けの絵本ですが、我が家の夏の定番で、小学生の娘も今もよろこんで聞いています。(1歳くらいから)
こちらにも記事があります→https://kotori-ehon.com/kotoribunko/hanabi-don/
「ひまわり」
昔ほど見かけなくなった、庭先の大きなひまわりは、それでもやっぱり夏の象徴。お日様みたいで元気が出ます。
土の中の小さな種から芽が出て、「どんどこ どんどこ」育っていきます。
おひさまが照って・・・・どんどこ どんどこ
雲がでても・・・・どんどこ どんどこ
雨がふったら、いっそう・・・・どんどこ どんどこ
風がふいても・・・・どんどこ どんどこ
お月さまのしたでも・・・・どんどこ どんどこ
たてにひらく絵本で、ひまわりがたくましく成長していくようすを、ダイナミックに描きます。小さな種から、やがて、大きな花が元気いっぱいに「どーん」とひらく、心はずむよろこびを、何度でも、体験できます。(1歳くらいから)
「ありとすいか」
スイカを見つけて、やってきたアリ。運ぼうとしたけれど、びくともしないし、仲間をよんでも、やっぱり無理・・・そこで、シャベルで掘って、連携プレーで運ぶことにしました。すっかり、皮だけになったスイカも、持ってかえって、いったい、何をするのかな・・・?
この絵本のたのしみは、まずは、どのページにも、画面いっぱいの、まっ赤なスイカ。そして、なにより、小さなアリたちの群衆。1ぴき、1ぴきの、表情や仕草まで生き生きしているし、スイカの中にできたアリの巣の中の様子は、たまりません。
眺めているだけでも楽しい、夏に欠かせないスイカの絵本。(2歳くらいから)
4 暑い日には、帽子を忘れずに
「ぼうしとったら」
男の子の帽子とったら・・・ケロケロ、カエル。派手な奥さんの帽子とったら・・・まさかのパンクなトゲトゲ頭。汗たらたらの船乗りさんの帽子とったら・・・タコ!もみあげだと思ってたの、タコの足!ねこさんの帽子とったら・・・
ぺらっとめくって帽子をとると、みんな思いもよらないことになっている、仕掛け絵本。
帽子をかぶりたがらない子、多いですよね。こんな楽しい絵本で、いろいろな帽子(とその中身)に触れていたら、好きにならないかなあ・・・?(2歳くらいから)
「タンタンのぼうし」
タンタンの大好きなぼうし。とてもとてもゆかいなぼうし。
くるくるまわしたり、ころころ転がしたり。ひょいっと投げると、いろんなことが起こります。犬のしっぽにかかったり、バッタをつかまえたり、栗と一緒に落ちてきたり、小鳥をつかまえちゃったり! もっともっと高く、やあっと投げると・・・暗くなっても、眠くなっても落ちてこないぼうし。今度は何が起こるかな?
次は何かな、ページをめくるのが楽しい繰り返しの絵本です。おさるの男の子タンタンの表情がとても豊かなので、小さな子にも気持ちが伝わり、一緒にワクワクできますよ。(1歳半くらいから)
5 お祭りの光景
「わにわにのおでかけ」
夜、眠れないわにわにが外へ出ると、たくさんの人が、どこかへ向かって歩いています。ずりずりづづづ、ついて行くと、そこはお祭りの会場。「よしよしよし」夜店から花火まで、満喫するわにわになのでした。
相変わらずのワニっぷりのわにわにの言動がじわじわ可笑しい、人気のシリーズの1冊。蚊取り線香、浴衣や下駄、虫の声、夜店のあかり・・・小さな子から楽しめる絵本に、隅々まで夏の情緒が詰まっています。(2歳くらいから)
6 水辺の涼しさ、さわやかさ
「14ひきのせんたく」
降り続いた雨がやんで、森中に夏の太陽が差しこんだ。さあ、まとめて洗濯をしましょ。洗濯物を担いで、みんなで川に来ました。つめたーい川で、みんなでジャブジャブ。いつの間にか、からだも洗濯。最後は木の上の物干し場にみーんな干します。
おなじみの14ひきシリーズ。言葉は少なく、でも、美しい絵が饒舌に語り、草花や小さな生き物たちが季節を伝えます。「せんたく」は夏の始まりのお話。表紙の涼しい色が全ページに広がり、眺めるだけで暑さもひくようです。(2歳くらいから)
7 夏の海辺の1日
「かにこちゃん」
海辺の朝。朝日とともに砂浜の穴から出てくる、小さなカニの、かにこちゃん。波打ち際を「しゃぷしゃぷぴちゃぴちゃ」と散歩、波が来ると、みんなで「すこすこ」と逃げます。丘を登って海をみると、おひさまはもう、沈んでゆくところ。すっかり日が落ちた頃、かにこちゃんたちは穴にもどり、1日が終わるのでした。
物語というほどもない、シンプルな絵本ですが、色彩や造形の美しさ、カニたちの愛らしさ、耳に残る音、どれもとてもよいです。かにこちゃんみたいに小さなものたちにとって、1日は、こんな速さで、こんな満足なんだろうな。(1歳くらいから)
「うさこちゃんとうみ」
おとうさんと一緒に海に行くうさこちゃんのおはなし。砂山を作ったり、貝をひろったり、海にはいったり、大満足の一日を描きます。
自尊心をくすぐられる、お父さんとの穏やかな会話。自分でできること、やってもらえること、自分のステキな道具、ちょっとしたわがまま。たっぷり遊んで、眠ってしまう帰り道は、子どもの幸せな記憶。
満ち足りた気持ちでいっぱいになる絵本です。少し深い空の色や、異国情緒のある海の風景も、ずっと心に残ります。(2歳くらいから)
8 夏はやっぱり、海水浴!
「ピッキーとポッキーのかいすいよく」
うさぎのピッキーとポッキーが、友だちのもぐらのふーちゃんとねずみと一緒に、いかだに乗って海水浴に出かけました。いかだには、たっぷりのお弁当。途中の店で必要なものと物々交換をしながら、海を目指します。
海について、楽しく遊んでいたところ、いたずら者のたこが来て・・・
くっきりとした色の、シンプルな線のイラスト。親しみやすいキャラクター。しかも村の地図付き! のどかな中にも事件が起こり、最後まで釘付け。子どもたちが大好きになるツボがいっぱいです。(2歳くらいから)
こちらにも記事があります→https://kotori-ehon.com/kotoribunko/pikipoki-umi/
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いかがでしたか?
涼しい部屋で、夏をたくさん味わったら、さあ、体で感じに出かけましょう♪
夏の絵本はこちらでも紹介しています↓
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