【絵本のこねた】理想の夫

もしもですよ。

もしも、子どもと3時のお茶をたのしんでいたら、大きくて毛むくじゃらのとらが、「ご一緒させていただけませんか?」って訪ねてきて・・・

とらは、おぎょうぎはいいのですけど、いろいろご馳走してもお腹がいっぱいにならなくて、作りかけの夕飯も、冷蔵庫の中も、戸棚の中も、水道の水までも全部たいらげてしまって・・・

とらが、紳士的な態度で帰って行った後、お風呂も(水が出ないから)入れないし、夕飯に食べるものも、何もないとき。

そんな時、帰ってきた夫のすべき行動の、正解はこれです。

まず、妻と娘の話を優しい表情で聞き、それから言うのです。
「お父さんにまかせなさい。コートをきて、レストランへ行こう。」

なんておしゃれで、しあわせそうな家族。

こんなふうに、両側を娘と妻にはさまれて歩くことのできる夫が、世の中にどれだけいるでしょう。

思い返せば、登場の瞬間から、まぶしかったのです。必ず家族がお出迎えしてくれるという、家族に求められている自信のみなぎる、堂々とした帰宅姿。

 

私も、何があってもおだやかで可愛らしい、ここの奥さんとは大違いなので、仕方ないのですけれど、それにしても、うらやましすぎる!

created by Rinker
ジュディス・カー, 晴海耕平 /童話館出版
タイトルとURLをコピーしました