毎年、あたらしいクリスマス絵本を手にするのが、
とてもたのしみです。
外国の絵本、日本の童話
好きな作家、初めて見る絵
とても古いものが復刊されたり・・・
この先ずっと大切に並べていきたい、と思える本は
ほんのひとつまみですが、
今年は、よい出会いが、いつもより、少し多かった気がします。
その中から、外国の絵本を2冊、ご紹介。
みんな知っている、クリスマスソング
「ジングルベル」が、たのしい絵本になっています。
くまの親子が、歌を歌いながらそりを走らせていると、
次々に動物たちが乗ってきます。
どんどんにぎやかになっていく、歌声。
その先で手をふっていたのは、なんと、サンタさんで・・・
お話の中で、みんなが歌うところは、
読み手も歌うようになっている、たのしいしかけ。
もちろん、聞いている子どもたちも声を合わせます。
こんなににぎやかで、朗らかなクリスマス絵本、なかなかありません。
出てくる動物たちも、サンタさんも、
ずーーーっと楽しそうに、笑っていますもん。
小さな子にとってのクリスマスって、
笑顔と歌声とハッピーを詰め合わせたみたいな
こんな1日ですよね♪
アメリカの大衆絵本の代名詞、子どもの味方
リトルゴールデンブックスで1964年に刊行されていた絵本が、
50年の時を経て、日本に初登場です。
お父さんもお母さんも仕事で忙しく、
クリスマスイブの夜をさみしく過ごすテオ。
窓から見つけた流れ星に、祈りました。
「だれか、いっしょにいてください」
すると、ツリーの上の古ぼけた飾りー
ブリキの兵隊と、コマドリと天使と、木馬が動きだし・・・
その夜、テオは、4つの飾りたちの願いを
ひとつひとつ叶え、
命を宿した飾りたちが去った後、
ひとり、家に戻ります。
テオの願いは、叶わなかったのでしょうか?
いいえ。
願いは、クリスマスの朝
最高の形で、叶えられるのです。
金に箔押しされたカバーを外すと、
そこにも、箔押しの模様が。
とてもとても美しく作られた絵本です。
ところどころにはさまれる、見開きの絵が
ドキドキするほど素敵で、饒舌に語り、
特に、ラストの絵の、素晴らしいことと言ったら!
木馬たちの粋なはからいは、大成功。
お父さんとお母さんの思いと、クリスマスが、
ありったけに詰め込まれています。
・ ・ ・
【この本のこと】
「ジングルベル」
キャサリン・N・デイリー 作 J.P.ミラー 絵
こみやゆう 訳 PHP研究所
「テオのふしぎなクリスマス」
キャサリン・ランデル 文 エミリー・サットン 絵
越智典子 訳 ゴブリン書房
【だれにおすすめ?】
「ジングルベル」は、3歳くらいから
小さな子から楽しめるクリスマス絵本は少ないので、
とてもうれしい1冊です。
最後にみんなで歌うようになっているので、
大勢での読み聞かせにも、向いています。
「テオのふしぎなクリスマス」は、
自分で読むなら2、3年生くらいから
完璧なハッピーエンド!
ストーリーもよく、
ラストもじーん。
それに、挿絵のためだけでも、手元に置く価値ありだと思います。
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