山深い北米の小さな村に伝わる、クリスマスツリーの風習にまつわる物語を描いた「おもいでのクリスマスツリー」という絵本があります。
その村では、毎年交代で決まった家が、教会に立てるツリーを選ぶことになっていました。そして、そのツリーを立てたうちの子が、クリスマス劇の天使の役をやることになるのです。
その役目がルーシーのうちにまわってきた年の夏、パパは兵士となり、海の向こうの戦場に行ってしまいます。「クリスマスまでにパパをお返しください」そして「サンタクロースのおじいさんが、リボントレースのきれいな服のお人形をもってきてくれますように」ルーシーは、毎晩祈りました。
やがて雪の季節がやってきます。クリスマスまでに帰ると手紙のあったパパはまだ帰ってきません。学校では劇の練習が進みますが、ルーシーの天使の衣装のための布もありません。クリスマスイヴの前の日になり、牧師さんに別のうちにツリーを用意してもらうことを提案されたお母さんは、ルーシーと二人で山の尾根を渡り、パパが印をつけておいたツリーを切ります。そして教会に届け、朝方に家にもどり暖炉の前に座ると、結婚衣装をほどき・・・
天使の衣装のお人形を飾った、すばらしいバルサムモミのツリーでクリスマスをお祝いする村のおはなしです。
厳かな伝統、慎ましく誇り高く暮らす家族が生み出すクリスマスの奇跡。この地方を丹念に取材、考証して描かれたクーニーの絵の美しさと相まって、とても心を打つ絵本です。(現在、出版社品切れ)
この、天使のお人形が、ルーシーにそっくりですごくかわいいんだ・・・
クーニーの絵本では、「ちいさなもみのき」のツリートップも天使で、これまた雰囲気がちがってかわいい♪
絵本をのぞくと、他にも、あちこちで天使のツリートップを見つけることができます。「トスカのクリスマス」のようにイギリスに多いと読んだことがありますが、クーニーもアニタ・ローベルの「アンナの赤いオーバー」もアメリカが舞台。世界各国のクリスマスツリーのある風景を垣間見ることのできる写真絵本「クリスマスツリー」でも、天使をたくさん見ることができます。
その、あこがれの天使をうちも作って飾っているのだけど・・・やっぱりなんか違うなあ・・・
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