【12月3日】クリスマスのヤドリギ

白い実のなるヤドリギも、とくにイギリスでは、クリスマスのおいわいにつかわれます。ヤドリギはむかしから友情のシンボルといわれ、その下で友だちどうしが出会えば、幸運がおとずれ、かたきどうしなら、たたかいをやめるといわれていました。今ではヤドリギは家の中にかざられ、その下にいる人にはキスしていいことになっています。

「メリークリスマスー世界の子どものクリスマス」より

♪赤い実のひいらぎ 白い実のやどりぎ
星は 金色に ひかり、
クリスマスの夜は ろうそくのように もえている。
赤い実のひいらぎ 白い実のやどりぎ♪

「グレイラビットのクリスマス」より

ヨーロッパでは、ひいらぎと並んで、クリスマスにかかせない、やどりぎ。

外国のクリスマスの絵本の背景をよくみてみると、市場に、窓辺に、だんろの上に、ドアの敷居に、この、白い実が見つかります。

キッシングバンチ(ボール)というボールのかたちのものもあり、そのヤドリギの下で恋人同士がキスをすると幸せになれるとか、女性はキスを拒めないとか・・・

それから あたしは、やどりぎで つくった わかざりも ほしい。そのわを ドアの上に かけとけば、あたしたち その下で「クリスマスおめでとう」を いって、ちょっと クリスマスのキスが できるのに・・・うちのひとは、そんなの まったくいらないぞって いうだけなんだわ!

「スプーンおばさんのクリスマス」より

絵本「スプーンおばさんのクリスマス」でも、奥さんがスプーンみたいに小さくなってしまうのを他の人に知られたくない保守的なご主人の思いを逆手にとって、おばさんは市場で欲しかったもの全部と、それに、やどりぎの下のキスまで手に入れてしまいます。

スプーンおばさんの故郷はノルウェー。北欧の人たちの風習に触れられるのも、この絵本の魅力のひとつ。もう少しくわしい紹介はこちらにあります→https://kotori-ehon.com/kotoribunko/spoonchristmas/

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発売日 :1979年12月  著者:アルフ・プリョイセン, ビョルン・ベルイ  出版社:偕成社

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この頃では、日本のおしゃれなお花屋さんなどでも見かけることのある、やどりぎ。

宮沢賢治の童話にも出てくる通り、田舎の里山や雑木林だけでなく大きな公園などでも、見上げて歩けば、葉っぱのなくなった木々の枝先に丸いボールのようなヤドリギを見つけることができます。

絵本の中や外出先でのやどりぎ探しも、この時期の楽しみのひとつです♪

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