うちの子どもは、女の子ふたり。いつもあっけらかんとしている長女と、とりあえず様子見がちな次女。長女は面倒なことは先に終わらせる派で、次女は後回し派。どこをとっても、性格が全然違います。
本の読み方も好みも、これまた違う。読書が大好きで、とりあえずいつも手元に本がある長女とは違い、次女にとって本は、ほかの楽しみと同等。家に本だけはたくさんあるのでよく読んではいますが、本がないとだめ、という感じでもありません。
どんどん読むというより、同じ本をずーっと読んでいて、「またそれ読んでいるの?!」と言われることもしょっちゅう。絵本もまだまだ読んでいます。
そんな次女の選んだ、2年生で読んでおもしろかった本は、長女とはぜんぜん違う顔ぶれ。面白おかしい物語が好きな次女らしい本が並びました。
エーミルはいたずらっ子
5歳のエーミルは、ちょっと見ただけでは天使みたいにかわいらしい男の子でしたが、実際は子牛みたいに強い男の子です。しかも、いじっぱりでいたずらっ子で、こんなふうに考えていました。
エーミルにとっては、自分のしたいようにすること、それが肝心だったのです。なによりもお母さんの思いどおりにならないことでした。
本文より
こ、怖いよー
そんなエーミルのいるところでは、いつもゴタゴタが巻き起こります。この本には、底に残ったスープをなめようとして上等のスープ鉢に頭をつっこんで抜けなくなって、鉢をかぶったまま馬車に乗って診療所に連れて行かれた日のことをはじめ、妹を旗揚げ柱に吊るして馬小屋に閉じ込められた日のこと、軍事教練に言ってしまった大好きな作男を追いかけて馬で町に行ってお祭りにまぎれ込んだ日のことが書かれています。
エーミルのすごいところは、いつだって「それだけ」では終わらないこと。そして、最後にはちゃっかりいい目をみるっていうこと!エーミルのやらかすことだけでなく、まわりの人たちの反応ややりとりも最高におもしろい。声をだし笑っちゃいます。
エーミルは、いたずらっこで、かわいい男の子です。スープばちに頭をつっこんでぬけなくなったり、いたずらをしたおしおきに馬ごやにとじこめられてわすれられたりします。この本は、じけんがたくさんおこるからすきです。エーミルみたいないたずらをしてみたくなります。笑ってしまうくらいおもしろいです。
妖怪一家九十九さん
化野原団地の地下12階に住む九十九さん一家。一家といっても、血のつながりはない・・・というか、家族みんな血の流れていない妖怪なのです。妖怪たちはもともと、この辺りの野っ原や雑木林に住んでいました。けれど、そこに団地が建設されることになり、市役所との秘密の協議の結果、あたらしい団地や周辺にそれぞれの住処を用意してもらったのです。
九十九さん一家は、地域共生課の野中さんや、団地の管理人の的場さんの協力も受けて、人間たちの中で暮らすことに少しずつ慣れていきます。美味しいもの、便利な道具、あたらしい趣味。時々、本性を出してしまうこともあるけれど、それだって悪いことばかりではなく、役に立つことだってあるのです。
人間の心が生み出した妖怪。昔そうであったように、現代の社会で実際に共存すると・・・それはもちろん、大騒動になることもありますが、これがあるべき姿。野中さんのいうように、畏れることや不思議なことがなければ、世の中つまらないですもんね。
この本は、ようかいがたくさんでてくるけど、こわくないようかいだから楽しくよめます。やまんばばあちゃんが同じとうの人の家のねこをとってきてたべようとしたり、いろんなもんだいがおきて、だんちかんりきょくのまとばさんと、ちいききょうせいかの野中さんがかいけつしてくるところがすきです。
シリーズ全10巻でています。
そばかすイェシ
イェシは、赤毛でそばかすの8歳の女の子。口が悪くてケンカも上等、お世辞にもすごく良い子とは言えないけれど、素直で単純で気のいい正直者です。
思っていたのとほど遠い避暑地も、全然叶わない願い事も、つまらないクラスメイトも、イェシにかかれば、てんやわんやの一大事に変身。いろんな感情がころころと目まぐるしいイェシから見た世の中は、なんてにぎやかで楽しいんでしょう♪
本音で生きてるイェシは、友だちになるのも得意。怒られることをものともせずにのびのび生活するイ姿に、スカッとします。
かしこいイェシは世の中をよーく見ているので、おとなあるあるも山ほどあって、子どもからこうやって見られているんだよなーと思って耳が痛いですけどね・・・
イエシは元気でいろいろなことを思いつきます。ダックスフントを三匹つづけて見たらその日がこううんな日だとしんじてよろこんだのにかんちがいしていたり、子どもがみちゃだめなドラマを見るために、ずるがしこい考えをしたりするところがひっしでかわいいです。イエシとわたしはせいかくがすごくにていると思います。何回よんでもあきないです。
ルゥルゥおはなしして
ルゥルゥは、子ども部屋の棚に、お人形をたくさん持っています。そのお人形たちはみんな、ルゥルゥが大好き。とくに、ルゥルゥがしてくれるお話をとっても楽しみにしています。だって、お話にはお人形たちみんなが出てくるんです。お話に出てくるときには、棚からおろされて、お話に合わせて動かしてもらえるのです。これは、そんなルゥルゥのお話が3つはいった物語集です。
たとえば、ふたごのお人形のさらんとぼんぼんがやってきた時の話も、ルゥルゥにかかれば、山あり谷ありの大冒険に♪名付けから細かな設定まで、どこもかしこも可笑しくて可愛くて、ルゥルゥはほんとうにお話上手です。
ひとつのお話の中で、ルゥルゥのする物語とその時の子ども部屋の様子が並行しています。もっともっとお人形と仲よくなれるんだと思えて、お人形遊びが好きな子にはたまりません。読み聞かせにもおすすめです。
ルゥルゥは、おにんぎょうをつかっておはなしをするのがすきな女の子です。あたらしいおにんぎょうとやるおはなしが1番すきです。さいごにはルゥルゥにおともだちができます。わたしもおにんぎょうであそぶのがすきだから、この本がすきです。わたしももっとおにんぎょうとあそびたいです。
トムと3時の小人
お母さんとのドライブ中に立ち寄った古道具屋で、つとむは1冊の本を見つけます。赤い表紙に金色の線でぐるぐると模様があり「トムと3時の小人<下>」と書かれた古い本。その本に惹かれたつとむがすぐに図書館に探しに行くと、あったのは同じタイトルで金の模様のある、青い本でした。
その青い表紙の本には、田舎のおばあちゃんのうちで夏休みを過ごしていたトムという男の子が、鳩時計の中に住んでいてお菓子が大好きな”3時の小人”と友だちになる物語が書かれていました。その物語は、小人の住む鳩時計が泥棒に盗まれてしまい、それから小人がどうしているかわからないと、結ばれていたのですが・・・
全ページオールカラーで、文章も多くないけれど、本の中に、もう1冊の本が挟まれていて、そのふたつの物語が重なっていく・・・えも言われない不思議な、これぞ本でしか、本だからこそ、の体験が得られます。
この本は、とてもふしぎなおはなしです。さいごにつとむが古どうぐやで、はとどけいとノートをかっておはなしのつづきをかきはじめるので、つづきもしりたくなります。わたしのママも古どうぐをあつめるのが好きだったといっているので、つとむみたいにふしぎなことにあってみたかったです。
ぼくはアフリカにすむキリンといいます
アフリカの草原で暮らす、退屈なキリン。常々友だちがほしいなあ、と思っていたキリンは、同じく退屈だったペリカンがはじめた郵便配達におねがいして、地平線の向こうに住む動物に手紙を届けてもらうことにしました。
「地平線のむこうにすむきみへーぼくは アフリカにすむ キリンといいます。ながい首でゆうめいです。きみのことを おしえてください。」そんな1通の手紙からはじまった文通。草原と海、姿も暮らしも想像つかないくらい別々なふたりは、ワクワクやりとりをしながら、相手のことを知っていったり、自分のことに気づいたり。
トンチンカンで笑っちゃうんだけど、あれでもこれって核心ついてるな・・・の連続。ユーモアと真理、あとはいろんなハッピーがいっぱい書かれていて、笑って唸れる、深面白い物語です。
みたこともないどうぶつとなかよくなるのがすごいです。キリンみたいにあったこともない人をそうぞうしたらおもしろいとおもいます。キリンが、ペンギンのまねをしてあいに行くところが、ぜんぜんにてなくておもしろい。ペンギンが首のことをしらなくて、自分の首がどこにあるのかもわからないところがおもしろいです。
○まとめ・・・そのほかおすすめページ
いかがでしたか?
ちなみに、長女のはれちゃんが2年生のときに選んだ6冊は、こちら↓ ほとんど同じ本を読んでいるのですが、選ぶのは全然違います^_^
2年生におすすめの本、こちらでも、紹介しています
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