ーしー・・・・
おやすみの じかんですよ。
もう すっかり よるですよ。
よるは まっくらな ふとんで、
もりを やさしく つつみます。
しー・・・・
さあ おやすみなさい。
(本文より)
濃紺の夜、影の森。
その中で、月よりもやさしく浮かび上がるのは、
あたたかな体の動物たち。
眠りにいざなう、おかあさん
身を委ねる子どもたち。
リス、シカ、カエル、キツネ
アヒル、ウサギ、そしてフクロウ・・・
大きな地球がまわるように、ゆっくりと、
眠りのバトンが渡されていく、どこかの、小さな森の中。
わたしの かわいいこ
あなたは わたしの おきにいり
わたしの りっぱなこ
あなたの とっても いいにおい
わたしの すてきなこ
あかるいお日さまのしたでは、
なかなか口に出せない
まっすぐな愛の言葉が、お母さんの声で、流れます。
やっぱり、うれしいよね。
安心は、いちばんの眠り薬。
おやすみなさーい。
・ ・ ・
フランス生まれの、
おしゃれで、きれいな絵本です。
そのおしゃれさときれいさが、
絵本の中で、きちんと効果的です。
子どもたちは、気がつくかな
影が、どんどん夜と混ざっていくのを。
おうちの灯りが消えるのを。
・ ・ ・
【この本のこと】
「おやすみなさい」
ヴィルジニー・アラジディ カロリーヌ・ペリシェ 文
エマニュエル・チュクリエール 絵 カヒミ カリィ 訳
アノニマ・スタジオ
【だれにおすすめ?】
赤ちゃんから、少し大きくなった子まで、
おやすみ前の1冊に。
小さな子は、すべてはわからなくても、
コントラストのはっきりした絵や、動物たち。
お母さんの声で流れる優しい響きの言葉に
心を傾けると思います。
お母さんの心を、癒す効果も絶大!
寝室に飾っておきたくなるほど
おしゃれな絵本なので、
おとなの贈り物にも。
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