子どもの頃から、くまさんシリーズが好きでした。
小学生になっても、中学生になっても、時々ひらきました。
ぬいぐるみのようなくまさんが、人間たちの町でかいがいしく働くようす、外国の街並み。町の人やくまさんの家のインテリアのひとつひとつに見入りながら、どこか気になっていました。
くまさん、子どもなの?おとななの?
どうして、ひとりで暮らしているの・・・?
(「せきたんやのくまさん」より)
(「ゆうびんやのくまさん」より)
絵本の中に、家族の面影が、ちらちらしています。
まるでさっきまで着られていたような、玄関のコート。暖炉の横の結婚写真は、くまさんのご両親でしょうか。まさか、くまさん自身の写真で、奥さんに先立たれていたり、しないでよね・・・?くまさん、かわいいのに、どこか哀愁が漂っているので、ないとも言い切れない気がします。
(「ぼくじょうのくまさん」より)
ちなみに、「ぼくじょうのくまさん」だけは、家政婦のマフェットさんが登場します。マフェットさんは、家事だけでなく、牧場の仕事も広く手伝ってくれています。
いつもひとりで黙々と働いているので、「くまさん、よかったね」と思うと同時に、この本の中のくまさんは、シリーズの他よりも男らしく貫禄があるような気がして、少し複雑な気持ちになったりもします。
前作の翻訳から30年以上の時を経て2020年に出版された2冊の新作のうちの1冊、「ボートやのくまさん」には、妹のスージーが登場。くまさんもどことなく頼もしさが増し、ホッとしたような、拍子抜けしたような・・・往年のくまさんファンはさらに言うに言われぬ心情を抱くのでした。
くまさんを愛する気持ちは変わりませんけどね!
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くまさんの絵本は、こちらでも紹介しています
↓
「うえきやのくまさん」https://kotori-ehon.com/kotoribunko/uekiya-kuma/
「ゆうびんやのくまさん」https://kotori-ehon.com/kotoribunko/yubin-kumasan/
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