「読み聞かせ」をはじめる前にー絵本でコミニュケーション

「読み聞かせ」という言葉を聞いて、どんなものを思い浮かべますか?

おとなが絵本を読み、子どもがそれを聞く・・・それはもちろん、大まかな形としてはそうなのですが、この行為の根底にあるのは、コミュニケーションです。

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絵本は「もの」ではなく「時間」

「絵本」というと、どうしてもついてくる言葉、それは「読み聞かせ」。

小さな子にとって絵本は、誰かに読んでもらってこそ、だと思うと、読んで聞かせる「読み聞かせ」は間違いではないですが、その言葉が、おとなをしばっていることもあるように思います。

これから子どもと絵本とのお付き合いの始まる、赤ちゃんのお母さんお父さんは、とりあえずこの「読み聞かせ」を忘れてみるのはいかがでしょうか・・・

はじめて絵本と出会う小さな子たちにとって、絵本の内容はそれほど重要ではなく、では何をよろこぶのかといえば、絵本をはさんでお父さんお母さんと遊べることです。

おひざやねんねでスキンシップができて、声が聞けて、気持ちいいリズムを感じる・・・そんなことを最初は楽しみます。はじめて絵本と出会う赤ちゃんにとって、絵本は「もの」ではなく「時間」です。

赤ちゃんが絵本を楽しまない?

赤ちゃんだけでなく、1、2歳の子でも、絵本を楽しまない、よろこばない、という子はいると思います。

むりに「読み聞かせ」をしようとしてはいないでしょうか?

読んで聞かせて、内容を楽しむのは、もう少し先。まずは、絵本を使って子どもと遊んで、絵本=たのしい時間、と感じてもらうことからはじめましょう。

絵本でコミニュケーションを

最初から読まなくてもいい、文字を全部読まなくてもいい。

ただ、お母さんやお父さんが、この絵本を一緒に楽しみたいな、という絵本を使って、子どもがよろこばせてあげればいい。

好きなページばかりでもいい、アレンジしてもいい、頭を柔らかくして、絵本をはさんで赤ちゃんとコミニュケーションをとってみてください。

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発売日:2013年10月  著者:よねづ ゆうすけ  出版社:講談社

絵本で遊んでも、いいんです。自分でページをめくりたい子にには、どこからめくっても楽しめる本など、その子の興味にあった本を。親子で絵本を通して遊ぶことをイメージして選んでみるものいいと思います。

その先に「読み聞かせ」

絵本とのお付き合いの第一歩は、絵本で遊ぶこと、絵本と過ごすことです。

いわゆる「読み聞かせ」をはじめる前に、絵本をはさんで、お子さまとたくさん遊んであげてください。過ごしてください。

たくさん遊んで、絵本=お母さんお父さんとの楽しい時間、と認識されたら、もう、その子は絵本好きへの階段を半分登ったも同じ。

そのうちに、おひざに乗せてほしくて、優しい声が聞きたくて、遊んでほしくて、よちよちと絵本を持ってきてくれるようになっていくと思います。(どんなに気が乗らなくても、こればっかりは断れない!)

絵本の内容をまるまる楽しめるようになるのは、1歳半や2歳くらいになってからで大丈夫。それまでは、しあわせな時間を生み出すコミニュケーションの道具として、自由に活用しましょう。

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絵本で遊ぶって、絵本でコミニュケーションって、どんなこと・・・?

たとえば、こんな絵本はいかがでしょう?

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発売日:2009年01月  著者:かがくい ひろし  出版社:ブロンズ新社   ページ数:20p

い・ち・ご・さ・ん・と・・・とページをめくると、だるまさんとふたりでぺこっっとおじき。ばななさんと、ぽにん。めろんさんと、ぎゅっ。だるまさんと・・・

大人気のだるまさんシリーズですが、赤ちゃんには、この「と」がおすすめ。ぽにん、ぎゅっ、ぱっ、と読みながら親子で自然にまねっこしたくなります。

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発売日:1998年03月 著者: はやしあきこ  レーベル:0.1.2.えほん  出版社:福音館書店  ページ数:20p

シンプルな緑の葉っぱが1枚。「だれかがかくれているよ、でてこいでてこい」とページをめくると、葉っぱから飛び出したみたいなカエルが、げこげこげこ。

青い丸からは、ピンクのおうちからは、大きな赤い四角からは・・・?

鮮やかでくっきりした絵と、繰り返しのリズムがたのしい絵本です。でてこいでてこい、の時に「トントン」とノックしてみたり、おまじないみたいに言ってみたり、いろいろな遊びも生まれます。

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いかがでしたか?

読み聞かせ、というと形のあるものに思ってしまいがちですが、決まった形なんてありません。ゆっくりと、それぞれの家庭にあった絵本の時間を作っていってください。

絵本にたくさん親しめば、自然に、成長とともに読んでもらう楽しみが育っていきます。



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