クリスマスのことを知ると
もっともっとこの日が好きに、たのしみになります。
日本人には、もともとあまり馴染みのなかったクリスマス。ずっと昔から祝ってきた国々での、この日の意味や、続いてきた営みにふれることのできる絵本を2冊紹介します。
クリスマスってなあに?
朱色がかった赤い表紙に、ノスタルジックなイラストがいかにも古き良き時代の子どもの本らしい、この1冊。
クリスマスのはじまりから、カードやプレゼント、料理、賛美歌、サンタクロース・・・クリスマスのすべてがつまっています。
クリスマスのすべてを子どもたちに伝えたい、子どもたちとたのしみたい、という気持ちが、つまっています。
それはもう、幸せな音楽を奏でるオルゴール箱みたいに、ひらくと、あふれ出してきます。
とびきり愛らしいイラストと、親しみやすく語りかけてくる文章で、絵本の物語を読むようにたのしみながらクリスマスを理解することができます。
・・・・・・・・・・
懐かしい雰囲気も納得の、1946年のアメリカの絵本。どこからどこまでも、愛らしいです。テディ・ロビンソンシリーズの作者が書いていて、子どもと一緒に読むにはこちらがおすすめです。
クリスマス
こちらは、手にとり、ページをひらくのをためらうほどの、つつましくきよらかな佇まいの絵本。
誠実に語られる、イエス・キリストの誕生の話。そして、クリスマスが今のように祝われるようになるまでの、長い年月の人々の営み。
サンタクロースが、どのように生まれたのか。
その時の流れのなかでかたち作られた、今の、愛おしい、たのしいクリスマスに忘れてはいけないこと。
黒と、あとたった2色で刷られたシックな絵本は、静かに強いクリスマスへの想いがこめられ、
ろうそくの灯のような印象を残します。
クリスマスを大切に想う人びとのこころをあたたかくともす、特別な絵本です。
・・・・・・・・・・
1967年に出版。
クーニーの落ち着いた美しいイラストと、静かで誠実な語り口は、おとなの人向け。贈り物にもとてもおすすめです。
いかがでしたか?
どちらも3色刷りですが、雰囲気は全く違います。どちらも昔の絵本の持つ丁寧さとあたたかさがあり、素晴らしい仕事がされています。「本」というものとしても、一級品です。
・・・・・・・・・・