ーあめ、あめ、あめ、あめ。
あめが ふるとき、
ちょうちょうは、
どこへ いくのかしら。
想像してごらん・・・?
おだやかな雨の日の色。青味のある、やさしいグレー。
雨の日のおしゃべりは、雨音といっしょ。ぽつ、ぽつ、ぽつ、ささやくような声で。
雨の日のこころは、窓のそとへ。あの子はどうしているのかな・・・
そんな、静かで、気持ちのゆったりとした雨の日に、とてもよく似合う、絵本です。
雨がふりはじめ、もぐらは穴にかくれます。みつばちは巣にかえります。
ことりは?ねこは?
へびは?ばったは?
みんな、どこへいくのかしら・・・
・ ・ ・
静かなことばのながれに、こころを遊ばせて、雨の日の動物たち、虫たちのようすを、そっとのぞきます。
ちょうちょうは、どこへ?
その答えは、書かれません。
ぽつんと落ちた小さな疑問が、ぽわんぽわんと、広がります。
雨の日のふしぎなお散歩へ
何度でもでかけたくなる、詩のような味わいの、美しい絵本。
【この本のこと】
「あめがふるときちょうちょうはどこへ」
メイ・ゲアリック 文 レナード・ワイスガード 絵
岡部うた子 訳 金の星社
【だれにおすすめ?】
詩のような言葉の流れがとても美しく、優しく、小さな子でも心地よく耳を傾けることができます。
内容をより理解して、イメージを広げるなら、4、5歳くらいから。
ブルーのグラデーションで描かれた絵も素晴らしいので、年齢を問わず、女性への贈り物にもよろこばれると思います。
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