男の子が子ども部屋で本を読んでいると、窓をガララー!と開けて、下がり眉の猫が登場。
読んでいた本をバターン!ととじて、机の上を走り回って、カーテンにぶら下がって、ベッドに飛び乗って、枕にパンチして、雄叫びあげて、すごい勢いでヘディングして、しっぽ回して、また雄叫びあげて、タンバリンかき鳴らして・・・
と、いう絵本です。
絵本を開いてしまったが最後。「なんなん・・・?」とハテナをたくさん浮かべながら、一読めは、ただ、ねこに圧倒されて終わるでしょう。
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「あばれ」というのはこちらの受け取り方なだけだなあと思うのは、ねこは、何とも思っていない顔をしています。ときどき、自分の衝動に自分で困惑している表情も見てとれるような気もします。そして、どんどん気持ちが昂って、最後は恍惚。
おいおい、恍惚しやがって!と、半笑いで言わずにおられない、見事なやりたい放題。
ベロ、出てるじゃん!
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この絵本で、わたしが学んだ大切なこと。それは、「やりたい放題は無意味でなくちゃいけない」ということです。
アピールでも困らせたいわけでもなく、ただ、浮かんだ本能のままに、当たり前に行われるやりたい放題。そんなやりたい放題は、見ていて気持ちよくすらあるということにも、気がつきました。
無意味で純粋なやりたい放題。めっちゃやってみたい。
やってみたい、という時点でダメな気もする。
しかし、死ぬまでにやりたりリストが、またひとつふえました。