おいけの あめふり
ぴち ぱた ぽん
はたけの あめふり
ぴち ぱた ぽん
かえるが おみせを だしたとさ
かえるがお店にだしたのは、ハスの葉のあまがさ。
かえるが買って、あめふりの中、行列です。
それを見た、タニシや、どじょうが、笑います。トマトやきゅうりも、笑います。
あめふりの中、葉っぱのかさをさして行列する、かえるたちを、笑います。
与田準一さんは、北原白秋にも師事していた詩人で、詩や童謡だけでなく、子どもの本も多く手がけています。
そう、あの「まりーちゃんとひつじ」の、翻訳をしている方でもあります。
穏やかで、やさしくて、ユーモラス。
タニシの帽子!
邪気のなさそうな野菜たちの笑い顔!
なさけな〜い風情のかえるたち!
たまらないっ
過剰でなく、押し付けもなく、狙いもなく。
こういう、お新香のお茶うけみたいな味わいは、絵本に限らず、現代には、なかなか見当たらなくなってしまいましたね。
【この本のこと】
「かえるのあまがさ」
与田準一 文 那須良輔 画 童心社
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら、2、3歳くらいから。
何が起きるわけでもないのですが・・・
かえるが、雨の中、葉っぱの傘をさして歩いている、その光景がじわじわと可笑しいのです。
繰り返される「ぴちぱたぽん」のリズムも、まるで雨音みたいで、かわいらしいのです。
とても短いので、我が家の雨の季節のおやすみ前の絵本タイムのおまけに、大活躍です。
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