おたんじょうび まだかな
はやく こないかな
あと いくつ ねたら
おたんじょうびに なるのかな
火曜日かな、明日かな、もしかしたら冬かな、それとも春かな
欲しいものいっぱい、ケーキもごちそうも楽しみ、パーティも待ち遠しい♡
ごちゃごちゃこちゃこちゃと、楽しいことが詰まった、子どもの頭の中を開いて見せてもらっているみたい。その、とりとめなく溢れてくるワクワクと、すごく可愛らしいのに落ち着いた色味の切り絵が、また最高のバランス。
そして、お誕生日の夢をみながら眠りにつき、朝、起きたらいよいよ・・・お誕生日がやってきます。
本には、おまけでカードが付いています。小さな子にももちろんいいけれど、おとなのお誕生日にプレゼントしてもおしゃれ。こんな気持ち、忘れたくないなー!
絵を描くクリスチャン・ロビンソンは「ガストン」や、ちいさなとりよをリメイクした「ことりのおそうしき」、新学期に並ぶ「がっこうだってどきどきしてる」など、ここ数年、目をひく作家さん。
文章を書くジュリー・フォリアーノは「クジラにあいたいときは」が有名でしょうか。
同月に同じ化学同人からは、この絵本も出版されているのですが、ピンとくるでしょうか・・・
そう、この絵本の絵を手がけるエリン・E.ステッドは、「クジラにあいたいときは」の絵を書いていた人です。
これは、海で迷子になった手紙(小瓶の手紙のこと)を配達する、郵便屋さんのお話。
海辺の高台に一人で暮らしながら片時も目を離さずに波間をみつめる、友だちもいない、名前もない、その郵便屋さんがある日、宛先のない浜辺のパーティーの招待状を拾い上げ・・・
どこか哀愁のある絵が、お話によく合っています。