2ひきのカエル そのぼうきれ、どうすんだ?

笑った、笑った!
この絵本最高。

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もりの おおきないけの まんなか、
すいれんの はっぱのうえで、
2ひきの カエルが やすんでいた。

1ぴきが きいた。

「なんで また、そんな ぼうきれ かかえているのさ?」

ー本文より

棒きれを抱えたカエルが言うには、犬よけ棒だと。犬のやろう(笑)が飛びかかってきたら、この棒でバンバーン!ってやっちまうわけさ、と。でも、森の池には犬はいないし、第一今までにこの池で犬が泳いでいるのなんて、一度も見たことがない。

でも飼い主がボールを投げたら?ーでも池の真ん中までボール届かないだろ

でも飼い主がボール投げのチャンピオンだったら?ーでも犬はこんなところまでは泳げないだろ

でもその犬がたまたま水泳のチャンピオンだったら?ーそんな偶然ないだろ

そんな会話で盛り上がる2匹のカエルに、水の中から大きな影が忍びより・・・そこから物語は大きく動き出します。

・ ・ ・

事実は小説より奇なり、は本当だった!備えあれば憂なし、も本当だった!

リアルな絵、2匹のカエルのべらんめえっぽい口調のテンポのいい会話、嘘から誠のような、あり得ないのにあり得てしまった展開。最後のページまで上手くできていて、ずっとおもしろくて、何回笑ってしまったことか。

作者のクリス・ウォーメルは、「ひとりぼっちのかいぶつといしのうさぎ」のようなしみじみとよいお話から、「かしこいさかなはかんがえた」のような他にない発想のお話から、幅広いですね。どれも見応えのある絵は共通。

訳を手がけているのは、はたこうしろうさんなのですが、これが、見事にはまっています。

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発売日 : 2022年05月  著者:クリス・ウォーメル, はたこうしろう  出版社:徳間書店  ページ数 :32p

出版社さんの紹介ページはこちら→https://www.tokuma.jp/book/b605696.html

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