こぎつねのコンチと、おかあさんの、小さなおはなし集。
おひさまのきもちのいい、春の日。
お母さんのエプロンについているポケットと、同じくらい大きなポケットをほしがるコンチに、お母さんは、すてきなポケットの形のポシェットを縫ってあげます。
5月の母の日には、コンチが、お母さんのよろこぶたのしいプレゼントをみつけます。
いちご、たなばた、川あそびに、十五夜、落ち葉に、雪合戦、お正月・・・
家族や、なかよしのお友だちと一緒に、季節の移ろいの中で営まれるおだやかな毎日が、12か月、12話のおはなしになっている、小さな物語集です。
小さな子どもたちにとって、ささやかな毎日は大きな宝箱。のぞけば、たのしいことが、ころころ、ころころ。石ころだって、ほうきだって、輝きます。
コンチの満たされた世界を通して、幼い子どもにとっての大切なもの、必要なものが、よくわかります。家族のたっぷりの愛情、受容、自由、時間。そしてなかよしのお友だち。もう、いうことなくしあわせだね。
この本のこと
「こぎつねコンチ」
中川李枝子 文 山脇百合子 絵 のら書店
だれにおすすめ?
自分で読むなら、1、2年生くらい。
ひとつひとつのお話は、3〜5分もあれば読み聞かせられるほど短いので、読んであげれば、幼稚園の入学くらいから、たのしめます。
ことり文庫では、はじめての童話の読み聞かせ、はじめてのひとり読み。どちらにもおすすめしていて、とても人気。子どもたちを、安心ですっぽりと包むだけでなく、お母さんにも、やさしいきもちを、届けてくれると、思います。
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