春には華奢な葉っぱばかりだったのに、いつの間にか緑は濃く、力強く草木のしげる、わが家の小さな庭。
これから、おひさまと雨の力で、もっともっとぐんぐん伸びていくのです。
ーるんるんるん はるかぜの
においが してきたら
ぼくは たがやすんだ
ちいさな はたけ
ぱっぱっぱっ たねまいて
ゆめを あたためよう
おひさまと あめが
てつだってくれる
お花もそだて!作物もそだて!ぼくもそだて!ぼくの夢もそだて!
体いっぱいで奏でる威勢のいい詩に、大きく明るくのびのびとした絵が添えられた、とびきり元気のいい絵本です。
ーぐんぐんと のびる
みどりのように
ぼくも ちからいっぱい
おおきくなるよ
どろぼうがらすが ねらっても
まけたりするもんか
にじのかなたまで
ゆめおいかける
目の前には、不安なんてひとかけらも落っこちてません。
空にも地面にも、しっかりと大地を踏みしめるぼくのなかにも、希望がぎっしり。意味なんて考えずに、体いっぱいで感じる生きるたのしさを謳った、人生賛歌。
いいですねー
笑顔と、満足と、希望。
草木も、子どもも、世の中の恵みをたっぷりと受けて、ぐんぐんぐん、たくましく、しなやかに、大きくなーれ!
【この本のこと】
「ぐんぐんぐん みどりのうた」
デービッド・マレット 文
オラ・アイタン 絵
脇明子 訳 岩波書店
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら、3歳くらいから。
巻末に楽譜がついているので、歌うこともできます。
1年生の娘が、自分で読むのに気に入っています。一点の曇りもなく、明るい文章が、子どもながらにも気持ちいいのだと思います。
ぐんぐんぐん みどりのうた /岩波書店/デ-ビッド・マレット
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