【2年生におすすめ】何度も読みたい!本当におもしろい本 15冊

自分で本を読むことにもなれてきた、2年生。

いろんな本を読んで読書の幅が広がったり、好きなジャンルが分かれて深まったり。それぞれの本との付き合い方ができてきた頃でしょうか。

人気のシリーズものも読めるようになってくるし、読書が好きになるに連れて、どんどん新しい本を読みたくもなりますが、いつまでも心に残る本、何度も読んですっかり分かり合えるような本とも出会ってもらいたいなと思い、そんな相手になってくれそうな本を選んでみました。

どの本も、物語がしっかりしているので、もっと年上の子も楽しめます。おとなが読んでもおもしろい♪お父さんお母さんも一緒に呼んでみてくださいね。

2年生におすすめの本

キダマッチ先生!

あぐら山の池のほとりに住むカエルのキダマッチ先生は、どんな病気やケガでも、あっという間に治してくれるという評判の名医です。

アリの折れた足、子牛の腹痛、目玉をなくしたメダカのおばあさん、コウモリのやぶれた翼、トカゲの凍傷のしっぽ、うさぎのおばあさんの遠くなった耳、こやぎのトゲ・・・やってくる患者さんの症状も独特なら、キダマッチ先生の治療もユニーク。荒療治もお手のものですが、決して手抜きをせずに患者さんに寄りそうので、みんなに信頼されています。

細部まで丁寧に描かれたカラーの絵も魅力で、今のところ6巻。生き物たちの「らしさ」を柱にしながら、人情や人間くささも描かれて、展開も楽しみなシリーズです。ページは少ないけれど読み応えはあるので、欲を言えば、3冊分くらいが1冊にまとまってくれていたらいいのにな・・・

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発売日:2017年07月  著者:今井 恭子, 岡本 順  シリーズ:キダマッチ先生!  出版社:BL出版   ページ数 :32p

はれときどきぶた

2年生の時から、コツコツと正直に日記をつけていたヤスですが、お母さんがこっそり見ていたことが発覚。ギャフンと言わせるために、これからは「あしたの日記」を書くことに決めました。ところが、トイレに大蛇がいたとか、晩ごはんは鉛筆の天ぷらだったとか、でたらめに書いたことが本当に起こるようになってしまいます。

母さんが日記を読んでからかってる?そう思ったヤスは、どんどん日記をエスカレートさせていきます。すると、ついにテレビまでもが、日記の通り報じだして・・・

親世代にはなつかしい1冊ですが、オチまでバッチリの面白さは変わらず、人気も健在。ご両親からの折り紙付きで、手渡してあげましょう。

うさぎのなぞなぞ屋

公園からの帰り道、知らない並木道に迷いこんでしまったリナ。道を聞こうと、「?」マークの看板のあるお店をたずねると、扉には「なぞなぞ屋」というふだがかかっていて、中には赤い目をした大きな白いうさぎがいました。「なぞなぞを売るの?買うの?」うさぎに言われるがままになぞなぞをすることになりますが、どうも様子が変で・・・

子どもたちの大好きななぞなぞは、物語の入り口。その先は、ちょっと不気味で、読み進めるほど謎が深まり、頭にはリナと同じように「???」がたくさん浮かびます。

立派な家具の大きな家、答えが同じになるなぞなぞ、読めない本、ふと見せるうさぎの様子やつぶやき・・・最後にはすべてつながって「?」がきれいに吹き飛びます。どんぐり、鏡、小さな伏線も見事に回収。そして、物語の底に流れていた、あたたかな読後感が残ります。

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著者:さとうまきこ, 黒井健  わくわくbooks  出版社 :教育画劇

おばけやさん

「おばけやさん」は、おばけを貸し出す仕事です。店主は小学生のたもつ。親代わりの大きなうさぎと暮らしながら、おばけやさんを営んでいます。

ふだんは大きな瓶の中でのんびりしているおばけは、依頼がくると、店番でも、大玉ころがしの玉のかわりでも、なんでも引き受けてくれます(ちょっと気分をのせないといけませんが・・・)。おばけならではの得意技も使って、みんなによろこばれる仕事っぷりです。

設定もおもしろく、ところどころに漫画もはさまれ、細部までひょうきん。おばけはかわいいし、どのユーモアも気立がよくて、何度も読みたくなる明るい空気があふれています。シリーズ化され、全7巻出ています。

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発売日:2011年06月  著者:おかべりか  出版社:偕成社  ページ数:85p

きのうの夜、おとうさんがおそく帰った、そのわけは…

あっくんのお父さんは、なかなか帰ってこない日があります。あっくんが寝る時間になって、電気を消してもまだ帰ってこない夜。お父さんは、どこで何をしているのでしょう・・・?

お父さんの独白形式で語られる、その4つの理由。ある日は、モグラとみみずに頼まれて穴を掘り、地中深くに眠るなまずの怖い夢を阻止して大地震を防いでいたり。ある日は、ボートを漕いで地上の池まで来てしまったカミナリの子どもを送り届けていたり。ある日は、アライグマに声をかけられ、ピカピカに洗った星を傘で打って空に返していたり。ある日は、春を呼ぶ帽子を風に飛ばされてしまったくまのために命懸けで木に登っていたり。

頼られるとつい奮起してしまうパパ力で、おかしなことに巻き込まれていくお父さん。語り口もユーモラスで、各話の最後には、ちゃーんと夜の出来事をあっくんに還元してくれています。これなら遅くなっても許しちゃいますよね。

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発売日 :2010年03月  著者:市川宣子, はたこうしろう  出版社:ひさかたチャイルド  ページ数: 109p

ぼくはアフリカにすむキリンといいます

アフリカの草原で暮らす、退屈なキリン。常々友だちがほしいなあ、と思っていたキリンは、同じく退屈だったペリカンがはじめた郵便配達におねがいして、地平線の向こうに住む動物に手紙を届けてもらうことにしました。

「地平線のむこうにすむきみへーぼくは アフリカにすむ キリンといいます。ながい首でゆうめいです。きみのことを おしえてください。」そんな1通の手紙からはじまった文通。草原と海、姿も暮らしも想像つかないくらい別々なふたりは、ワクワクやりとりをしながら、相手のことを知っていったり、自分のことに気づいたり。

トンチンカンで笑っちゃうんだけど、あれでもこれって核心ついてるな・・・の連続。ユーモアと真理、あとはいろんなハッピーがいっぱい書かれていて、笑って唸れる、深面白い物語です。

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発売日: 2001年06月  著者:岩佐めぐみ, 高畠純  偕成社おはなしポケット  出版社:偕成社   ページ数:101p

願いのかなうまがり角

ぼくとおじいちゃんはなかよし。その日も学校のあと、おじいちゃんのアパートで降っている雨を見ていたら、おじいちゃんは、昔、猛練習して雨の中を泳げるようになり、空まで泳いでいってカミナリの娘さんとイイ仲になったときの話をしはじめた。

おじいちゃんは、ものすごい経験豊富。何しろ・・・大きな家に住んでいたとき、お手伝いで新聞をとりに行くには、森や墓場や草原や砂漠の危険をくぐり抜けなければいけなかったこともあるし、山で玉入れの修行をしたからどんな投げ方でもできるし、雪が踏まれないように守って恩返しされたこともあるし、願いのかなう曲がり角を見つけたことがあって、今も探していたりもする。

コテコテの関西弁の孫とおじいちゃんの会話からなる、ホラ話。空想ともでまかせとも作り話とも違う、ホラは、相手を楽しませるためのものなのです。親戚に必ずいた、ホラ話ばっかりしているおじちゃん。みんな大好きだったでしょ?

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発売日: 2012年06月  著者:岡田淳(児童文学作家), 田中六大  出版社:偕成社   ページ数:123p

らくごで笑学校

おもしろおかしい話に、最後にオチのつくのが落語。「えェ」で始まるのが落語。学校を舞台に、入学・遠足・授業参観・運動会・林間学校・学校の怪談・卒業式の7つの落語の演目が繰り広げられるのがこの本です。

落語なので終始笑わそうとしてきますが、学校が舞台らしく「わかる!」や、落語らしく「なるほど!」も折々にはさまれます。さらには、時々、ハッとするようないいことを言ってきたりもするので、油断がなりません。言葉遊びの面白さや風刺もあり、屁理屈もたくさんあり、キレものも楽しませてくれそうです。

短めで文字も大きめなものの、文中やオチで、2年生では難しいかな、と思う笑いどころもありますが、それもそれで、繰り返し読んで深めていくのも落語の楽しみということで。

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発売日:2013年07月  著者:斉藤洋, 陣崎草子  出版社:偕成社   ページ数:116p

ドングリ山のやまんばあさん

ドングリ山のてっぺんに住むやまんばあさんは、二百九十六歳。オリンピック選手よりも元気で、プロレスラーより力持ち、人間の大人なら1時間はかかる山道も、やまんばあさんは四分三十秒で駆け上がります。

やまんばあさんは、カラスの子どものお守りをしたり、嵐の日にたぬきを助けたり、山に迷い込んだ人間を怪物と間違えたり、とんできたチラシを手紙だと思って町に行ったり・・・山姥といっても、何も悪いことはしません。結果としてみんなをびっくりさせたりはするけれど、まったく悪気はないのです。ただ、思い込みが強すぎてパワーがあるだけで。

何をやるのもケタ外れに豪快なやまんばあさん。楽しいことが好きで、子どものようにピュアなやまんばあさん。笑って和んで、本を閉じるころにはすっかりファンになっちゃいます。

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発売日:2002年09月  著者: 富安陽子, 大島妙子  出版社:理論社  ページ数:145p

トムと3時の小人

お母さんとのドライブ中に立ち寄った古道具屋で、つとむは1冊の本を見つけます。赤い表紙に金色の線でぐるぐると模様があり「トムと3時の小人<下>」と書かれた古い本。その本に惹かれたつとむがすぐに図書館に探しに行くと、あったのは同じタイトルで金の模様のある、青い本でした。

その青い表紙の本には、田舎のおばあちゃんのうちで夏休みを過ごしていたトムという男の子が、鳩時計の中に住んでいてお菓子が大好きな”3時の小人”と友だちになる物語が書かれていました。その物語は、小人の住む鳩時計が泥棒に盗まれてしまい、それから小人がどうしているかわからないと、結ばれていたのですが・・・

本の中に、もう1冊の本が挟まれていて、そのふたつの物語が重なっていく・・・えも言われない不思議な、これぞ本でしか、本だからこそ、の体験が得られます。全ページオールカラーで、文章も多くないですが、中学年・高学年・おとなにだっておすすめできる1冊です。

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発売日:2021年06月 著者:たかどの ほうこ, 平澤 朋子  レーベル:GO!GO!ブックス  出版社 :ポプラ社  ページ数:102p

エレベーターは秘密のとびら

マンションの10階に住む4年生のリセは、ある日、登校中に忘れものに気づき、途中の階でエレベーターを降りました。降りた瞬間からおかしな感じがしたそこは、ふかふかの絨毯にシャンデリアのさがった、ゴージャスなエレベーターフロア。次に降りた階は、青空の草原・・・不思議な出来事を誰にも話せずにいたリセですが、夏休みになり、ほかにも似た体験をした人がいるといううわさを聞き、同じマンションに住む友だち3人で解明に乗り出します。

不思議な場所に行くのはいつもじゃなくて、同じ階でも人によって違う光景が見えて・・・おとなでも頭をひねってしまう謎ですが、主人公たちそれぞれのキャラクターも展開も、すっきりしていて明快です。

ドキドキして、ちょっと怖い気もして、でもワクワクして。謎もちゃんと解けて、しかもヒューマニティであたたかい。はじめての、SF体験をどうぞ!

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発売日: 2010年08月  著者:三野誠子, たかおかゆみこ  出版社:岩崎書店  ページ数:79p

SFって児童書と相性がいいと思います。この本と同じ岩崎書店のSFシリーズ(福島正実記念SF童話賞)は、2、3年生くらいにもってこいのおもしろい本が多いのですが、ほとんど品切れみたい。残念!

こねこのモモちゃん美容室

みほちゃんは、自分だけ、昔からある小さな「みつこ美容室」に通わされることが不満です。古くてあちこちボロのあるところではなく、おしゃれな駅前の美容室にいきたいのです。もう行かない!と決意したある日の夜、みつこ美容室のおばあちゃん猫、モモが訪ねてきます。その後、モモが一生懸命に美容室を掃除する姿に気持ちが動いたみほちゃんは、みつこ美容室をきれいにする手伝いを始めます。

いやいやながらも、モモをほうっておけずに掃除をするみほちゃんの一本気なところが、まわりの人を動かし、物語を動かし、みつこさんやモモの人生も動かしていきます。

登場人物たちの気持ちの動きに、切ないラストに、おとなもウルウル。低学年から読めますが、みほちゃんの成長や切なくも前向きなラストは、もう少し大きい子にも響くかなと思います。

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発売日:2010年05月  著者:なりゆきわかこ, トビイルツ  レーベル:ポプラ物語館  出版社: ポプラ社  ページ数:109p

わすれものの森

「こまったなあ・・・」1週間後の音楽会で独奏をすることになっているというのに、たて笛が見つからないツトム。放課後の学校に忍びこんで探していると、廊下から、小さなしわがれ声が聞こえてきました。黒いマントを羽織って忘れものを集めている様子のそのおかしなふたり組に、ツトムは思いきって、自分のたて笛を知らないかと、声をかけます。そして、忘れっぱなしになっていたものたちが集められた「わすれものの森」のことを教えてもらいます。

忘れられたものたちは、集められ、森の木々の枝にかけられ、やがて花や実になっていくといいます。その前に、ツトムは、自分のたて笛を見つけて取り戻せるのでしょうか・・・?

忘れもの、という身近なものを発端に、森の長老、暗闇の鳥、忘れものの花など、不思議で幻想的なものたちにの世界に広がる物語。ファンタジーの名手・岡田淳さんの物語の中では短く、2、3年生くらいから楽しめますが、読み応えはばっちりです。

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発売日: 2015年06月  著者:岡田 淳, 浦川 良治  出版社 :BL出版  ページ数:80p

火曜日のごちそうはヒキガエル

準備中

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発売日:2008年02月  著者:ラッセル・E.エリクソン, ローレンス・ディ・フィオリ   出版社:評論社  ページ数:79p

大どろぼうホッツェンプロッツ

準備中

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発売日:年05月  著者:オットフリート・プロイスラー, 中村浩三  出版社:偕成社   ページ数:184p

○まとめ・・・そのほかのおすすめページ

いかがでしたか?

笑い、人情、ファンタジー、SF、哲学、涙・・・いろいろな物語がそろいました。

最初にも書きましたが、2年生におすすめとしてあるけれど、どれもとてもおもしろく、3年生でも4年生でも年齢問わず楽しめる本ばかりです。

↓ こちらにも、低学年の楽しめる本を紹介しています

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