ー ちいさな こえで よむ おはなし。
そっと そっと そっと・・・
はいいろの はりねずみたちの
しずかな しずかな おはなし。
(本文より)
月夜の晩に、はりねずみの家族はそろって、さんぽにでかけた。
静かな夜の暗闇に、ちいさなはりねずみの足音が、とぶ、とぶ、とぶ。
ところが、みんなぐっすり眠っているはずの森で、目を覚ましているおおかみが、2ひき・・・
・ ・ ・
ちいさな音が聞こえて、何かの気配を感じて、いっそう深まる、夜の静けさ。
ただそれだけ、とも、それで全部、とも言える、夜の冒険。
おふとんの中で、身を寄せあって、しずかに、しずかに、胸を高鳴らせ、なでおろし、ほほ笑んで、目をとじる、しずかなしずかな、おはなしです。
【この本のこと】
「しずかなおはなし」
サムイル・マルシャーク 作
ウラジミル・レーベデフ 絵
うちだりさこ 訳
福音館書店
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら、3歳くらいから
作者のマルシャークは、「森は生きている」で有名なロシアの作家です。
ロシアの絵本なので、ページ数は少なく、12ページしかありません。物語も、ごくごくシンプルですが、それゆえに子どもたちには描かれた世界すべてが届きます。
絵は表紙の通りの色彩でしずかな物語によく合い、動物たちはまったく擬人化されていなくても表情豊かです。
しずかなおはなし /福音館書店/サムイル・ヤ-コヴレヴィチ・マルシャ-ク
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