風たちがおどる、雨ふる森。
りすとかえるは、約束通り、船で旅に出かけました。「あめのひって すてきだね。こんな いいひに たびにいけるなんて!すばらしいと おもわない?」
雨音が楽しそうに唄う川を、ふたりはすすみます。そして、霧の中へ・・・
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ブルーグレーのグラデーションが描く静かな森の中で、さざなみのようなふたりの気持ちの揺らぎが、浮かんでは消える。
うえだまことさんの紡ぐ空気が大好きです。絵と物語は切り離せなくて、そこから生まれる余白が、たまりません。
この絵本は続編ですが、前作に続き、長旅ならず!
けれど、ふたりにとっての旅って、何でしょう。一緒に旅に出たいと思う友だちがいて、旅のことを考える時間があって、旅について話ができて、いつでも旅に出る用意がある。
そして、お互いに自立して、世界を感じる余裕がある。
ゆたかな旅を感じられる物語です。
前作は、こちら。
いつか、本当の旅に出るのかな。