一般的には、「いい天気」が晴れで、「わるい天気」が雨。
でも「わるい天気」って言うときに、少しだけ、引っかかることがあります。
私にとっては嫌な天気でも、よろこんでいる人や場所やものも、きっとあるわけで・・・雨を当たり前のように「わるい天気」と言ってもいいものなのか・・・なんて。
「おっ、あしたは いい てんきに なりそうだ。せっかくだから、ちょっと でかけようかな。」テレビを みていた カエルは いいました。(本文より)
次の朝、カーテンを開けると、ものすごい雨。天気予報は大正解!そう、カエルにとっては、雨が何よりも「いい天気」なんです。
いてもたってもいられずに、出かけるカエル。傘もささずに上機嫌で歩き、ハンバーガー屋さんでサックサクのカツバーガーをテイクアウト。公園につくと、リラックスチェアをひろげ、水に浸かりながら、でろでろになったカツバーガーをほうばって・・・いい天気を満喫します。
カエルのピクニックセットは、ステキ。
ワインにグラス、チーズやお皿やマットに、ブーケまで、いろいろはいって、ちゃんと傘ももっています。そう、傘の出番も、ちゃんとあるのです。
カエルにはカエルの流儀が、ちゃんとね。
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いつも、見る目の角度がおもしろい、高畠那生さん。
無国籍でおしゃれで自由な絵もおたのしみで、さりげないけれど抜かりなく、気になる(けど答えはない)ものが、あちこちに・・・人気にもうなずけます。
天気わるいー!とため息をつく前に、このカエルのウキウキっぷりを思い出せば、気分もましになるかも?!
【この本のこと】
「カエルのおでかけ」
高畠那生 作
フレーベル館
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら4歳くらいから。小学校での読み聞かせでも面白がってくれるので、雨の季節にぜひ。
高畠さんの絵本は、目の付け所が面白く、遊びがあるので、少し大きな子たちも楽しめる・・・というか、少し大きい子の方が、より楽しめると思います。
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