この広い世界で出会うということが、奇跡みたいだっていう風にも考えられるけれど、わたしは、この絵本みたいに、とても自然なことだって、思うほうがうれしい。
ユックリは、森に住んでいる男の子。
ブーバ・トリロリ・・
アコーディオンをひいて、歌も得意。
ジョジョニは、町に住んでいる女の子。
クルリ・クル・・ダンスが得意。
ブーバ・トリロリ
クルリ・クル
気がつくと、ふたりはいっしょにおどっていました。
うたいながら、おどりながら、町の人にあたたかくむかえられ、そしておくられ、いつのまにか・・・
・ ・ ・
すばらしくおだやかで、過不足のない毎日の中で、誰かと出会うこと。
ゆっくりとじょじょに、こころがいつも変化していること。
どの屋根の上にも月がのぼって、明日がやってくること。
たぶん、また、会えること。
それは、きっと、歌うように、おどるように、きもちがよくて、自然な出来ごと。
そう、信じられる、今日に。
【この本のこと】
「ユックリとジョジョニ」
荒井良二 作 ほるぷ出版
【だれにおすすめ?】
荒井良二さんの、初期の作品です。
テキストはとても短いので、年齢は問いません。
特別に、何も起こらず(ほんとうは起こっているんですけどね)、物語になっているわけでもないので戸惑う子どももいると思いますが、この不思議な空気を楽しむ子もいるのではないかな?
ことり文庫では、おとなの人に、おすすめしています。
素敵なラブストーリーなので、贈り物にも。
ユックリとジョジョニ /ほるぷ出版/荒井良二
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