ぐりとぐらといえば、きろくてふんわりとした、かすてら!
ですが、この絵本に出てくる「あれ」も、そうとうな魅力なのです。
森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪のうえに大きな穴をみつけました。
おとしあなかな?
ううん、どうやら、足あとみたいだぞ。
きつねかな?
くまかな?
あとをつけて、たしかめてみよう。
大きな足あとをつけていった先は、なんと、ぐりとぐらのおうちです。
なかにはいると、大きなながぐつがおいてあって・・・
おうちの中にはいると、ながぐつに・・・まっかなオーバーに・・・まっしろなえりまきに・・・まっかなぼうしに・・・大きなてぶくろに、大きなふくろ。
ぐりとぐらといっしょに、おそるおそる先に進みながら、大好きなだれかさんに会える予感が、つのります。
くいしんぼうで、みんなとたのしく過ごすのが大好きなぐりとぐらへのプレゼントは、もちろん♪
それも、大きくて、サンタさん特製の焼きたてで「チョコレートとクリームがどっさりのって」いて、まわりに「お・め・で・と・う」と書いてあって、上には、かわいらしい天使とツリーがのっています。
プレゼントは、それだけではありません。
おいしそうなにおいにつられて集まってきた、たくさんの友だちとの、お茶の時間。
みんなの、幸せそうにくつろいだ様子を眺めながら、これが、本当のおくりものなのだなあと、思うのでした。
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【この本のこと】
「ぐりとぐらのおきゃくさま」
なかがわりえこ 文 やまわきゆりこ 絵
福音館書店
【だれにおすすめ?】
読んであげれば、3歳くらいから
言わずと知れた人気者、ぐりとぐらの絵本は、ことばも、物語もわかりやすく、誰もがが共通してたのしいと思える普遍性があります。
おいしいものも健在で、わたしには、かすてらより、こっちの方が魅力!
そのスペシャルにかわいらしい見た目もさることながら、みんなが思い思いにくつろぐ最後のお茶の時間のページが、とっても好きです。