友だちに、実家の柿をふたつあげたら、友だちの実家の柿をふたつもらいました。
今くらいの時期、いろんな人がくれるので、柿に困ることはありません。
ちょっと田舎へいくと、たわわに実った柿の木がそのままにされて、ぼとぼと落ちてたりして・・・
好きな果物として、名前があがることは少ないけれど、身近なものですよね、柿。
落語に「頭山」という有名な話があるけれど、昔話では、桜ではなく、柿。
「あたまにかきのき」という昔話もあるのです。
地域などによって差はあるようですが、この絵本では、
なまけ者の男のひたいに落ちた柿が芽をだして、立派な柿の木になり、おいしい柿が評判になるも、やっかんだ柿売りたちに木を切られ、切り株からきのこがでるも、ひっこぬかれ、できた穴にどじょうがすみつくも、埋められ、最後は田んぼにして、自分でたがやす
という・・・
語りをイメージする落語や昔話と違い、絵にすると、自分のあたまを自分で耕すって、ちょっとむずかしいですね。
でも、村上豊さんの絵はユーモアがあって、味わい深くこんな可笑しい話を、この季節、たのしまないともったいない!
こんな風に、すっとんきょうでオチのきちんとついた話は、現代の創作では、なかなかありません。
笑い話も、昔話の得意ジャンルなんですよ。
【この本のこと】
「あたまにかきのき」
唯野元弘 文 村上豊 絵 すずき出版
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら、4、5歳から
小学生が自分で読んでもたのしい。こういう笑い話は、男子も好んで読んでくれます。
小学校での秋の読み聞かせにもおすすめです。
昔話は、昔話集で読むか、絵本で読むか迷うところですが、これは、絵本で決まりです♪
あたまにかきのき 日本民話 /鈴木出版/唯野元弘
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