ゴリラはごりら

「ゴリラ日記」 工藤直子

あさ おきて
あたまを ぽりぽり かいていると
かあさんが
「しっかり おたべ」と いいました

ひるさがり
こえだ ふりまわして あそんでいると
かあさんが
「しっかり おたべ」と いいました

ゆうがた
せのびして わたぐもを ながめていたら
かあさんが
「しっかり おたべ」と いいました

きょうは
「しっかり おたべ」の いちにちでした
おわり

ほんとうにね、子どものごはんに対する、お母さんたちの悩みは尽きません。

偏食、小食、だけでなく、おそい、はやい、食べすぎ、ムラがある、こぼす、おぎょうぎがわるい、三角食べができない

などなど・・・

多くのお父さんには、べつにいいじゃん、と思うことなのだと、思うのですけどね。

よりよい食事をとり、たのしい食事時間を過ごしてほしいがために、子どもにああだこうだうるさい自分に出会うたびに、成長すること、生きること、イコール食べること、という、大昔から引き継ぐ動物としての本能を、かいまみています。

 

【この本のこと】

「ゴリラはごりら」
くどうなおこ 詩

あべ弘士 絵
童話館

【だれにおすすめ?】

文庫本サイズでハードカバーの詩集です。

詩集といっても、全編ゴリラの詩と、ゴリラのつぶやきで、(ときどき、他の動物も友情出演)小学生が本として読んでもおもしろいです。

特に、あまり本を読みたがらない、男の子などに、おすすめしてみてください。

おとなが読むと、ふふふと笑って、なぜか、ときどき、考えさせられたりもします。ゴリラは、哲学者ですね。

 

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