おさるのまいにち

ちいさな南のしまにすむ、おさるたちのまいにちは・・・

あさ、おひさまがのぼるとめをさまし、まず、おしっこをして、ごはんをたべます。

それからけづくろいをして、
きのぼりをしたり
かえるなげをしたり
みずあびをしたりして、
よるになったらねむります。

つぎのひも、やっぱりおひさまがのぼるとめをさまし、おしっこをしたり、ごはんをたべたり・・・

つぎのつぎのひも、おひさまがのぼると・・・

毎日、毎日、おなじリズムで、流れる時間。

世界中を旅するうみがめのおじいさんが、島にたちよって、旅のおはなしをしてくれるのが、1年に1度か2度の、スペシャルイベント。

ここぞとばかりに、わくわくを、たっぷり、しっかり、味わいます。

そして、また、さらりと、おじいさんは旅に、おさるたちは、いつもの毎日に、もどっていくのでした。

・     ・     ・

時間は、使うものでも、節約するものでもなく、過ごすものなんだ ー

と書いたのは、カニグズバーグでしたが、この本のおさるたちは、まさにそのとおり。

ただ日々を過ごすことが、生きること。

ただ、のんきなだけじゃない、すばらしくシンプルな生き様なのです。

 

【この本のこと】

「おさるのまいにち」
いとうひろし 作 講談社

【だれにおすすめ?】

幼年童話の中でもかなり文字が大きく、少なく、どのページにも絵があるので、はじめてのひとり読みにも。

読んであげれば、3、4歳くらいから、たのしめます。

おとなにとっては、本の中の、ゆーっくりのーんびり流れる時間が、深く深呼吸したように、心地いいと思います。

 

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