朝からの雨。
部屋はうす暗く、空気はとどまり、頭もすっきりせず。しとしと雨音を聞きながら、夢とうつつのはざまのような時間。
しとしと雨が降っています。
おひるねのいえでは、みんな寝ています。
おうちのなかには、きもちのいーいベッド。
ベッドのうえには、おばあちゃん。
おばあちゃんのうえに、ぼうやがのっかる。
ぼうやのしたには、いびきをかいてるおばあちゃん。
おばあちゃんのしたには、きもちのいーいベッド。
おばあちゃん、ぼうや、いぬ、ねこ、ねずみ。
おひるねのいえでは、みんな寝ています。
でも、ひとりだけ、ねむれないものがいて・・・
きもちのいーい絵と、
きもちのいーいことば。
ゆったり、ゆったりとした、積あげ歌です。
刻々とトーンの変化していく、雨に包まれ、青味がかった部屋。そこから流れる、おひるねの、気だるい、まったりとしたきもちのいーい空気に浸り、あくびがでそう。
それにまあ、おひるねのいえの住民たちの寝顔の、すやすやと、気持ちのよさそうなこと・・・
・ ・ ・
ひとりずつ、眠りを重ね、目覚めは瞬く間に。
いつの間にか顔を出したお日さまの光、さっきとちがう外からの音。そう、これが雨の日のおひるねの、醍醐味ですね。
【この本のこと】
「おひるねのいえ」
オードリー・ウッド 作
ドン・ウッド 絵
えくにかおり 訳
【誰におすすめ?】
読んであげるなら、4歳くらいから。どの年齢でも楽しめるので、雨の季節のお話会の隙間にもよいと思います。
お話しは単純ですが、絵が雄弁。美しく、面白く、それにおしゃれ。
(よく見ると、小さな小さな、だけど重要な役割のノミも、最初から最後までちゃーんといます)
雨の日の、そして雨上がりの空気がそのまま閉じ込められた絵本です。
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