幼稚園の行事で、オーケストラを聞きに行きました。
子どもたちも、ちょっとだけおしゃれして♪
いっちょ前に、ママと離れて友だちと座り、舞台の間近で鑑賞の贅沢。子どもたちにも親しみやすいプログラムでとても楽しかったようです。
そんな日に読むのは、もちろん、この絵本。
金曜日の夜。
街にあかりがともるころ、105人の人が、仕事の準備を始めます。
105通りのやりかたで
身支度を整え
105のドアから外に出て。
それぞれの来し方が垣間見られる時間をへて、町のまんなかにあるホールに集まり、そして104人は楽器の準備に取りかかり、少し特別な服を着た1人は、指揮台にのぼり。
それぞれだった105が少しずつ、少しずつまとまり、やがてひと振りでひとつの音楽に…
日常が、いつの間に音楽となってホールにあふれる、美しく自然な魔法か手品のような。
1995年発行のすえもりブックス版の訳者の岩谷時子さんは、「愛の讃歌」の訳詞も手がけた作詞家です。
絵本ならではの易しさと、日本語の品のよさがバランスよく同居しています。
今出版されているものは、雰囲気はそのままに、全てひらがなになり、子どもには、より読みやすくなっています。
【この本のこと】
「オーケストラの105人」
カーラ・カスキン 文 マーク・サイモント 絵
岩谷 時子 訳 すえもりブックス
「105にんのすてきなしごと」
カーラ・カスキン 文 マーク・サイモント 絵
なかがわちひろ 訳 あすなろ書房
【だれにおすすめ?】
読んであげる本、というより、自分で読む本だと思いますが、オーケストラの絵本はあまりないので、興味を持ったお子さんと読むのもおもしろいです。
オーケストラの舞台裏、その仕事風景が、いつの間にか音楽に変わっていく様子が素晴らしく、おとなの人にもおすすめです。
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