ー 「こねこのチョコレート、ひとつ たべたいな」ジェニーは、おもいました。「はこの中には、八ひきも こねこが いるのよ。あたしが ひとつくらい たべたって、クリストファーは、気にしないとおもうな」
(本文より)
ジェニーは4才の女の子です。
あしたの弟のたんじょう日のために、お母さんとプレゼントを選びにいったジェニーは、お小遣いで、ちいさなかわいいこねこが8つもはいった、きれいな箱入りのチョコレートを買いました。
じぶんの部屋のたんすの中にかくして、ベッドにはいったジェニーですが、こねこのチョコレートが、どうしても、気になって眠ることができません。
とうとう、ベッドをぬけだして・・・
・ ・ ・
そのあと起きた、大変なできごと。
チョコレートの魔法を知っている人なら、恐ろしくて、ページをめくるのをためらわずにはいられないでしょう。
そう、どうしても気になって、夜おそく、チョコレートの箱を、あけてしまい・・・
そして、一粒だけ食べ、いちどはベッドにもどるものの、ひとつじゃ、おなかの中のチョコがかわいそう、なんていって、もうひとつ。
もうひとつ・・・
キャー!
なんて。
でも、この甘くてあたたかな、こころの安らぐ空気に満ちた物語と、やさしいおねえちゃんには、ぴったりのすてきなハッピーエンドがやってくるはずです。
きっと、だれかが、運んできてくれるのだと思うのですけど、だれなのでしょうね?
おいしそうなチョコレートが、街にあふれる季節。
ちいさな子だけでなく、甘いものに目がないおとなのかたも、ぜひ、どうぞ♪
【この本のこと】
「こねこのチョコレート」
B.K.ウィルソン 作 大杜玲子 絵
小林いづみ 訳 こぐま社
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら、4、5歳くらいから
低学年の子のひとり読みにも
もともと、ストーリーテリングのテキストだったので、しっかりと起承転結があり、語り口も耳に心地よく、イメージがすっと入ってきます。
子どもだけでなく、甘いものの好きな人は誰でも、共感せずにはいられないと思います!
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