野の草花

 

慈しみのある、精密な、とても美しい絵で
野の草花の四季が描かれています。

野の草花は、ひかえめで、やさしい色合い。

四季折々に、道ばたや田んぼ、
池のほとりなどある、そのままの様子で
ページのなかにも、佇みます。

春に顔を出した草花は、
日に当たるのが好きなもの、湿り気が好きなもの、
それぞれの場所でー

実をつけるもの。

夏になり、花を咲かすもの。

勢いをますもの。

次々に種から芽を出すもの。

その営みは、秋、冬、そしてまた春と
途切れることなく続きます。

よく見ると、花のなかや、葉っぱや茎には、
虫たちがそれぞれ命を育んでいます。

やがて色があせ、種を残し枯れていく姿もあります。

それぞれの草花に、それぞれの時間が、きちんと流れているー

当たり前のようで、
そんな図鑑は、あまりありません。

・    ・    ・

添えられた文章や草花の名前を見ると、
こんな小さな草花にも、それぞれの名前や
役割や生きていく知恵が備わっているのだなぁと、
尊くおもいます。

巻末には、描かれた100もの草花について
ひとつひとつ、もう少し詳しく解説してあります。

知識を得るのではなく、
身近なことに気づき、よりよく知る、
そんな草花の絵本です。

 

【この本のこと】

「野の草花」
高森登志夫 絵 古矢一穂 文
福音館書店

【だれにおすすめ?】

春から冬まで、
草花をめぐる月日の流れを
絵と文章で描いています。

普通の図鑑や、草花辞典と違い、
子どもと「読んで」たのしめるのも
この本の魅力。

優しい文章が、
散歩をしながらひとつひとつ指差すように
語りかけてくれます。

自然の好きな子なら、4歳くらいから。

眺めるだけでも
おとなにも、おすすめ。

とても素敵な、草花の入門書です。

 



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