♪ のっそり のっぽの どんくまさん
まちいちばんの ちからもち
のっそり のろまな どんくまさん
なにを やっても だいしっぱい
のっそり のんきな どんくまさん
やさしいんだもん だいすきさ
(「どんくまさん」より)
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ある日、木の下でお昼寝していた
どんくまさんのあたまに、りんごがぽとん。
どんくまさんは、
ついたのしくなって、鈴なりのりんごの実をぜんぶ
木から落としてしまいました。
おまわりさんには叱られましたが、
りんごの木の持ち主のうさぎのおじさんは、
ちょうどよかった、って。
おじさんは、ジャム屋さんだったのです。
ジャム作りを手伝うことになり、
一晩かけて、たっぷり作ったできたてのりんごジャムをもって
町に売りにいったどんくまさん。
売り切れたのはよかったのですが・・・
26作あるどんくまさんシリーズの中でも、
秋色とあまいにおいがあふれる、人気の1冊。
柿本さんの絵は、「ひだまり」ということばが、ぴったりで、
包まれるようなあたたかさに、安らぎます。
気はやさしくて、力もち、
というのは、どんくまさんのこと。
悪気はないのだけど、失敗ばかりで、
毎回、落ち込んでしまうどんくまさんを、
子どもたちは、とても人ごとではない気持ちで
見守るのでしょう。
でもね、だいじょうぶ。
どんくまさんのやさしさは、
まわりのみーんなに、ちゃんと伝わります。
”やさしいっていいね”
”失敗したって大丈夫”
そんなシンプルな思いを
どんくまさんが、のっそりのっそり、届けてくれますよ♪
・ ・ ・
【この本のこと】
「じゃむじゃむどんくまさん」
柿本幸造 絵 蔵冨千鶴子 文 至光社
【だれにおすすめ?】
読んであげるなら、3、4歳から
今は品切れのものも入れて
20冊以上もある、
かくれた名作シリーズです。
どのお話でも、だいたい
どんくまさんは失敗してしまうのですが、
子どもたちは、どんくまさんの味方です。
親子でほくほく、あったかい気持ちになりたいときは、
どんくまさんを、ぜひ、どうぞ!


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